みなしごハッチ

今回は、みなしごハッチです。









みなしごハッチは、放映回数も非常に
多く(全91話)放映期間が長めでし
た。よって、ちゃんと子供達に飽きら
れる事無く、人気が長続きしたアニメ
ーション番組という事なのですね。

名前の由来が、放映していた、テレビ
局、の8をハッチと、呼んでしまう!
そしてそのまま、『みなしごハッチ』
斬新です。蜂だけに、、、

やわらか~い・ソフトビニール製

おなかを押すと、かわいい声で笛がな
ります。

ハッチのお友達昆虫シリーズ、の業界
専門誌上の、宣伝うたい文句ですが、
さすがですね。これは!オーダーしな
くてはッ!と思わずにいられない、キ
ャッチコピーだと思います。そして、
あの笛の音は、虫達のかわいい声、と
いう設定なのですね!なんとも微笑ま
しい解釈ではありませんか!虫なのに
あの音は、『声』なんですよ!最高。

まずは、ハッチ本人、かまきり、てん
とう虫、くわがた虫、この4体で、こ
の昆虫シリーズが、始まったのです。

ハッチ本人のみ、480円で、他の昆
虫は、380円という設定です。これ
は、タイガーマスクのわるものレスラ
ーシリーズ、仮面ライダー怪人シリー
ズと、同じ値段設定ですね。

ハッチ本人は、空気入れ方式のビニー
ル製の羽が付いている為、百円分、店
頭小売価格が、他の昆虫達よりも高く
なっています。

僕がとにかく言いたいのは、このハッ
チの造形、というか、ボディバランス
の素晴らしさです。まぁ虫なだけあり
ますから、ケツが異常に大きい、とか
当たり前なのですが、この、頭、胴体
に対して、この脚の大きさ、細さ、足
裏の小ささです!普通に考えたら、こ
のバランスの人形が、立つなんて、考
えもよらないでしょう。でも立つんで
す。

昨今、造形重視で、人形が立つことが
(どんなポーズでも)どれだけ重要な
事なのか、わすれがちな世間の風潮で
すが、やはり、このような先代職人方
々の残していたレガシーは、常に振り
返りながら、拝み倒すように擬視する
必要性有りだと思っています。この様
な半世紀前の、造形、製品にも関わら
ず必ず、匠のスキルが、要所要所に隠
されていますから。僕はそんな部分に
拘っていきながら、日々研究を続けて
行こうと思う所存です。









写真 補足

みなしごハッチ スタンダードサイズ 中嶋製作所製

みなしごハッチ 1970年4月7日ー1971年12月27日 フジテレビ系で放映 全91話

追記

このハッチの顔の塗装についても、若
干言っておきたい事が、ありました。

目の周りの縁どりの塗装です。こんな
薄いブラウンのボカシが入ったアイメ
イクの人形って、そんなに無い気がす
るんです。

あれぇ、昨晩寝ていないのですかぁ、
もしくは、両目殴られましたかぁ、、

とか、声をかけたくなるような、目頭
ですもんね、このハッチは。でも、そ
れが、全然味に変換されている所が、
凄いんです。

あの、首元の白い、マフラー?も自分
にはポイントが高いです。なんか今風
なクールなビニール製チョーカーにも
見えますもん!

今回、この『みなしごハッチ』の昆虫
シリーズなんて、正直言うと、数十年
間自分の中で、あまりフォーカスする
機会の無いソフトビニール人形でした

でも、当時のタイガーマスクとわるも
のレスラーシリーズの製品プロダクツ
をしみじみ擬視アンド撮影していたら
中嶋製作所製品の、製品スキルを見せ
つけられた気がして、今回虫達も引っ
張り出しましたよ。

だってアニメーションの虫の人形なん
て、まだまだ先の予定だったのですか
ら。